この記事では「海外FXの信託保全」について解説していきます。
ハイレバレッジや充実したボーナスキャンペーンが魅力の海外FXですが、日本の法律が適用されない以上、資金管理がしっかり行われているか気になるところではないでしょうか。
とはいえ、海外FXの資金管理といえば信託保全をはじめ、それぞれの仕組み・信頼性は多種多様で一見とても分かりにくいですよね。
そこでこの記事では、海外FXの信託保全を含めた資金管理方法について、以下の内容を中心に詳しく解説していきます。
- 海外FXの信託保全と他の資金管理体制との比較
- 信託保全など安全な海外FX業者を選ぶポイント
信託保全などの返金補償のあるおすすめ海外FX業者も紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
おすすめの海外FX業者徹底比較ランキングが知りたい方は、こちらをご覧ください。
海外FXで信託保全を採用しているおすすめ業者一覧
まずは、海外FX業者の中で信託保全を採用しているおすすめのFX業者を5社紹介していきます。
信託保全や資産補償のある海外FX業者であれば、万一会社が倒産しても投資家の資金は全額または一部返金されます。
自己資金を預けるのに不安がある方は、信託保全を採用している海外FX業者を選んでおきましょう。
AXIORY(アキシオリー)
引用元:AXIORY公式サイト
AXIORY(アキシオリー)は、海外FX業者の中でも数少ない信託保全を導入している業者です。
AXIORYの信託保全については、AXIORY公式ホームページにも記載があるので信憑性に問題はないでしょう。
顧客の資産はどのように管理されますか?
お客様からお預かりした資金は、口座タイプを問わず、信託保全先である「Doha Bank」の信託口座に委託され、弊社の資金と区別し管理されます。(クレジットカード決済代行会社、その他集金代行業者の場合、いったん弊社コーポレートアカウントに入金され、お客様の預託該当資金分を信託口座に預託いたします。)
ただし、AXIORYの信託保全で補償されるのは入金した金額のみであることにはご注意ください。
また、AXIORYは海外FX業者の中でも特に安全性の高いブローカーで、公式ホームページには約定力の詳細なデータから会社役員陣の顔写真付きプロフィールまで公開されています。
信託保全の海外FX業者を選ぶなら、真っ先に選択すべきブローカーでしょう。
XMTrading(エックスエムトレーディング)
引用元:XMTrading公式サイト
XM(エックスエム)は、日本で最も高い知名度を誇る海外FX業者です。
アメリカAIGグループの保険に加入することで最大100万ドル(約1億1000万円)もの補償を準備しており、万一の破綻時の備えとしては十分といえるでしょう。
また、グループ全体として世界各国に存在する以下複数の金融ライセンスを取得しています。
- 英国FCA
- キプロス証券取引委員会(CySEC)
- オーストラリア証券投資委員会(ASIC)
- ドバイ金融サービス機構(DFSA)
- ベリーズ国際的金融商品取扱業者登録(IFSC)
中でも英国FCAのライセンスは審査基準が厳しく取得難易度が高いため、これを保有している海外FX業者の信頼性は申し分ありません。
さらに、10年以上も日本でサービスを運営してきた実績から、そもそも倒産しにくい強固な企業体質といえるでしょう。
XMTradingは、口座開設ボーナスや入金ボーナスなどの豪華なボーナスキャンペーンも開催しているので、初心者には最もおすすめの海外FX業者です。
Exness(エクスネス)
引用元:Exness公式サイト
Exness(エクスネス)は2008年に設立された海外FX業者。「最大レバレッジ無制限」「ロスカット水準0%」の特徴的なスペックで、中上級者トレーダーを中心に利用者が急増しています。
そんなExnessは、国際紛争解決機関「The Financial Commission」に加盟しており、万一の際には最大2万ユーロの補償を受けられます。
国際紛争解決機関とは
トレーダーとブローカーを仲介する公的な組織。FX業者と顧客との間でトラブルが発生した場合は仲介役となり、問題解決のため業者に対して働きかけを行ってくれる。
さらにグループ会社は難易度の高さで知られる英国FCAやキプロスCySecをはじめ、全世界8カ国でライセンスを取得しており、信頼性の高さは申し分ありません。
高い安全性・信頼性に加え、無制限レバレッジや低スプレッドを兼ね備えたハイスペック環境で爆益を狙いたい方には、ぜひともExnessでの口座開設をおすすめします!
FXGT(エフエックスジーティー)
引用元:FXGT公式サイト
FXGT(エフエックスジーティー)は2019年設立の海外FX業者。豪華なボーナスキャンペーン&仮想通貨銘柄を豊富に取り扱っているのが特徴です。
FXGTは賠償責任保険に加入しており、もし万が一ブローカーが破綻しても、最大100万ユーロ(約1億6000万円)もの補償を受けられます。
日本向け法人はセーシェルの金融ライセンスを取得。他にも、グループ会社で南アフリカ・バヌアツのライセンスも保持しています。
資産補償のある安全性の高い環境で、仮想通貨FXをやりたい方や豪華なボーナスで少額から大きな利益を狙っていきたい方にはぜひともFXGTをおすすめします。
Tradeview(トレードビュー)
引用元:Tradeview公式サイト
Tradeview(トレードビュー)も、信託保全を採用している海外FX業者の一つです。
投資資金の預け先はスペインのサンタンデール銀行で、「FundAdministration Inc」という外部機関によって管理されています。
信託先の銀行名も公表してくれているのは非常に安心ですね。
ただ、Tradeviewの信託保全の補償金額は一人あたり最大35,000ドル(約380万円)までとやや少なめです。
補償金額以上の口座残高になってきたら、こまめに出金するなどリスクヘッジをしておきましょう。
また、Tradeviewは取得が難しいケイマン諸島の金融ライセンスを保有しています。
- 外部監査の実施(毎年)
- 取引明細の報告(毎月)
- コンプライアンス証明の提出
- 内部資金管理状況の報告
- 企業情報の変更の提出
これらの審査項目を通過し、ケイマン諸島のライセンスを保有できた海外FX業者はTradeviewのみ。
この事実だけを見ても、Tradeviewの資金管理における信頼性は十分に高いといえるでしょう。
以上、海外FXで信託保全など返金補償があるおすすめ業者5選でした。
次に、そもそも海外FXの信託保全とは何なのかについて確認していきましょう。
そもそも海外FXの信託保全とは
信託保全とは、海外FX業者が採用する資金管理方法の一つです。
信託保全では、業者が運営資金と顧客資金とを別々の金融機関の口座に分け、顧客資金を信託銀行などの第三者が管理することになります。
信託保全は、海外FX業者が採用している資金管理方法の中では最も安全な管理方法といわれています。
というのも、もし投資資金を預けている口座がFX業者自身によって管理されていると、万一FX業者が倒産した際に資金を持ち逃げされる可能性があるからです。
信託保全なら、投資資金は第三者によって管理されるので、非常に安心ですよね。
ちなみに、国内FXでは全てのFX業者が信託保全を行っていますが、海外FXでは一部の業者に限られます。
その理由とあわせて、海外FXの信託保全の特徴についても見ていきましょう。
- 海外FX業者に信託保全の義務はない
- 信託保全を採用するには多額の資金が必要
- 海外FXでは信託保全より取引環境を重視
海外FX業者に信託保全の義務はない
そもそも海外FX業者には、信託保全で資金管理する義務はありません。
日本の法律では、全ての国内FX業者に対して信託保全が義務付けられています。
しかし、海外FX業者の場合は日本の法律適用外ですので、信託保全は必須ではないということですね。
とはいえ、信託保全でなくてもそれに近い仕組みの資金管理を行っている海外FX業者は多いので、気になるFX業者の資金管理については公式サイトで事前に確認しておきましょう。
信託保全を採用するには多額の資金が必要
海外FXで信託保全を採用するためには、体制作りのために多額の資金が必要です。
資金管理を第三者である外部機関に委託するわけですから、コストがかかるのは当然といえますね。
信託保全を行っている海外FX業者が少ないのは、信託保全とは別の部分にコストをかけたい業者が多いということでしょう。
海外FXでは信託保全より取引環境を重視
多くの海外FX業者では、信託保全にコストをかけるよりも取引環境を充実させることを重視しています。
たとえば、海外FX業者の中には口座開設ボーナスや入金ボーナスなどの豪華なボーナスキャンペーンを開催しているFX業者がありますよね。
また、ボーナスだけでなく、高い約定力を実現するためのサーバー環境、追証を肩代わりするゼロカットシステムなど、充実した取引環境を備えるには大きなコストがかかっています。
ただ、信託保全にコストをかけていないからといって、極度に心配する必要はありません。
信頼性の高いライセンスやファンドなどに加入して補償を準備している海外FX業者であれば、資金管理面でも十分に安心できるレベルにあるといえるでしょう。
以上、海外FXの信託保全について解説しました。
次に、信託保全以外の海外FX業者の資金管理方法について比較してみましょう。
海外FXの資金管理体制を比較
海外FX業者が採用している資金管理体制は、主に以下の5種類があります。
資金管理方法 | 顧客資金の管理者 | 保障上限額 |
---|---|---|
信託保全 | 信託銀行など | 海外FX業者ごとに異なる |
分別管理 | 海外FX業者自身 | 海外FX業者ごとに異なる |
投資家補償基金 (ICF) | ファンド | 2万ユーロ(約250万円) |
顧客資産保護ルール (CASS) | 海外FX業者自身 (ただし業者判断での出金は不可) | 海外FX業者ごとに異なる |
投資家資金補償保険 | 保険会社 | 保険会社ごとに異なる |
信託保全については先程ご説明しましたので、ここでは信託保全以外の資金管理方法について比較・解説していきます。
分別管理
分別管理とは、海外FX業者が運営資金と顧客資金を別々の金融機関の口座に分けて管理する資金管理方法です。
分別管理は、信託保全と比較するとやや安全性が低い資金管理方法となっています。
その理由は、信託保全では投資資金の口座を管理するのは信託銀行などの第三者である一方、分別管理で顧客資金を管理するのは海外FX業者自身だからです。
つまり、分別管理を採用しているFX業者だと、万一FX業者が倒産した際に投資資金を持ち逃げされる可能性があります。
また、海外FXの分別管理には大きく以下2種類の管理方法があることを覚えておきましょう。
- FX業者のみによる分別管理
- 他業者との共同口座を使った分別管理
それぞれ解説していきます。
FX業者のみによる分別管理
まず、FX業者が自社だけで分別管理しているケースです。
第三者による監視がないため、管理者であるFX業者によって投資資金が流用されるリスクが高い管理方法といえます。
他の会社との共同口座を使った分別管理
もう一つは、FX業者が第三者機関との共同口座にて投資資金を分別管理するケースです。
この場合、分別管理している口座は第三者機関から常に監視されている状態にありますので、FX業者によって投資資金が勝手に使われるリスクは低いでしょう。
信託保全に近い仕組みとなっていますので、この方法で分別管理を行っている海外FX業者であれば安心できますね。
投資家補償基金(ICF)
投資家補償基金(ICF)は、信託保全と同様に返金保証のある資金管理方法です。
加盟している各FX業者から資金を集めておき、倒産したFX業者があった場合にICFが投資家への資金の返還を行ってくれます。
倒産したFX業者の代わりに第三者が投資家への返金を行うという点では、信託保全とも仕組みが似ていますね。
ただし、ICFで補償される金額は最大で2万ユーロ(約250万円)までとなっています。
残高が補償金額を超えないよう、定期的に出金するなどしてリスクヘッジしておきましょう。
ちなみに、キプロスの金融ライセンスを取得するにはICFへの加盟が条件となっていますので、キプロスのライセンス所有の海外FX業者は補償面では非常に安心です。
顧客資産保護ルール(CASS)
顧客資産保護ルール(CASS)とは、分別管理でありながらも補償が100%約束された資金管理体制です。
通常、分別管理といえば顧客資金の管理者は海外FX業者自身であるため、倒産時にFX業者が補償してくれるとは限りません。
ですが、CASSではFX業者が倒産した際、分別管理先から投資家へ自動的に補償が行われるので、実質的に信託保全と同等の安全性があるといえるでしょう。
ちなみに、英国の金融ライセンスであるFCAを取得するには、CASSの適用は必須条件です。
そもそも英国FCAの取得業者は世界トップクラスの信頼性がありますが、信託保全に近い資金管理体制があることでも安心感が増していますね。
投資家資金補償保険
投資家資金補償保険とは、加入している海外FX業者から集めておいた資金で、倒産したFX業者の投資家への補償を保険会社が行う制度です。
制度としては投資家補償基金(ICF)とよく似ており、投資家への補償が第三者によって行われるという点では、FX業者による資金流用の恐れもなく非常に安心感がありますね。
ちなみに、投資家資金補償保険にも補償額に上限が存在し、例えばXMが加入しているAIG保険では顧客全員に対し総額100万ドルまでの補償となっています。
以上、海外FXの資金管理方法について解説してきました。
続いて、海外FX口座を選ぶ際に業者の安全性を見極めるためのポイントを確認していきましょう。
安全な海外FX業者を選ぶためのポイント
初めて海外FX業者を選ぶ方であれば、信託保全などを採用している安全な業者を選ぶことは非常に重要です。
そこでこの章では、初心者が安全な海外FX業者を見極めるための7つのポイントを紹介していきます。
- 資金管理体制を公表しているか
- どんな資金管理を敷いているか
- どんなライセンスを保有しているか
- どれほどの運営歴の長さか
- 分別管理ならば分別管理先を公表しているか
- 日本人スタッフは在籍しているか
- 倒産しにくい財務体制になっているか
信託保全などの資金管理体制以外の面でも解説しているので、海外FX口座を開設する際にはぜひ参考にしてみてください。
資金管理体制を公表しているか
まず、海外FX業者の公式サイトで「信託保全」「分別管理」などの資金管理体制を公表しているかどうかを確認してください。
投資家の資産管理を海外FX業者がどれだけ重要視しているかが、これだけでも分かります。
もし資金管理体制を明記していない海外FX業者であれば、その安全性には不安があるといわざるを得ません。
どんな資金管理を採用しているか
海外FXの資金管理の種類は多く、かつそれぞれ細かい条件も設けていますので、必ずチェックしましょう。
例えば、信託保全を採用している海外FX業者であっても、全額を補償してくれるとは限りません。
補償される額に上限があったり、口座残高ではなく入金額のみを補償するなどさまざまです。
資金管理の種類や細かい条件も確認しておきましょう。
また信託保全を採用していなくても、投資家補償基金(ICF)など制度に加入している海外FX業者ならば安全性が高いといえます。
万一の倒産時にも、FX業者を通さずに補償が行われる資金管理方法を採用している業者を選ぶとよいでしょう。
どんなライセンスを保有しているか
信託保全を行っていない、またはファンドなどに加入していない海外FX業者でも、信頼性の高い金融ライセンスを取得していれば安全性は高いといえます。
特に、英国FCAのライセンスは取得審査が非常に厳格なことで有名で、FCAライセンスを保持している業者は世界トップクラスの信頼性が認められているといえるでしょう。
- XMTrading
- Exness
逆に、金融ライセンスを一つも持っていない海外FX業者はどの国からも信頼性を認められていませんので、いずれの資金管理も行っていない可能性もあります。
ライセンスごとに厳格さはそれぞれですが、資金管理の観点からすれば全くライセンスのない海外FX業者だけは使用を避けてください。
海外FXの主な金融ライセンスについて知りたい方は、以下をクリックして確認してみてください。
金融行為監督機構(FCA)
金融行為監督機構(FCA)は、英国の金融監査機関です。
FCAの金融ライセンスを取得するには、世界でもトップクラスに厳しい審査を通過しなければなりません。
言い換えれば、FCAのライセンスを取得している海外FX業者は、圧倒的に高い信頼性を保証された業者といえるでしょう。
またFCAでは5万ポンド(約750万円)までを補償してくれるうえ、ライセンス保有業者に対し信託保全に似た仕組みであるCASSルールを義務付けています。
キプロス証券取引委員会(CySEC)
キプロス証券取引委員会(CySEC)の金融ライセンスは、FCAに準じて取得が厳しい金融ライセンスです。
CySECのライセンスを取得するには、投資家補償基金(ICF)への加盟が条件となっています。
ICFとは、加盟FX業者から資金を集めて、倒産した業者の顧客へ資金を返還する仕組みです。
補償金額は最大2万ユーロ(約250万円)と上限はあるものの、業者以外の第三者によって顧客資金が返還されるという点で信託保全に極めて近い形となっています。
英国FCA同様、CySECのライセンスを持つ海外FX業者も、安全性の面では十分といえるでしょう。
ニュージーランドFSP(NZFSP)
ニュージーランドライセンスFSP(NZFSP)の金融ライセンスは、英国FCAやキプロスCySECほど審査基準が厳しくはないため、比較的新しい海外FX業者が多く登録しています。
NZFSPのライセンス取得には信託保全の義務はないため、資金管理の安全性は高いとはいえません。
しかし、NZFSPは2015年に規制強化を行い、多くの海外FX業者がライセンスはく奪となるほど審査が厳しくなりました。
よって現在NFSPを保持している海外FX業者は、英国FCAやキプロスCySECほどではないにしても、十分な水準の安全性であるでしょう。
運営歴の長さや実績
海外FX業者の運営歴の長さや実績も、その業者の安全性を測る目安の一つです。
信託保全がない海外FX業者だと、万一破綻した際にちゃんと補償してくれるか心配ですよね。
ですが、運営歴が長いということは健全かつ堅実な経営を続けてきた証であるため、そうした海外FX業者は破綻のリスク自体がそもそも低いといえるでしょう。
というのも、資金管理がずさんだったり詐欺まがいの行為を働く海外FX業者は、短期間で破綻してきた例が非常に多いからです。
もちろん歴史が浅くとも堅実な経営を行っている海外FX業者もありますが、運営歴の長さは安全性を判断する一つの指標であることに間違いはありません。
分別管理ならば分別管理先を公表しているか
信託保全と異なり、分別管理で補償を行うのは海外FX業者自身であるため、補償をせずに持ち逃げされてしまうリスクがつきまとうのは致し方ないところですよね。
とはいえ、そんな分別管理を行っている海外FX業者でも、分別管理先の金融機関などを公式サイトで公表しているならば最低限の信頼性は担保されているといえるでしょう。
例えば、LAND-FXでは公式サイトにて以下のように分別管理先の銀行名を記載しています。
引用元:LAND-FX公式サイト
分別管理とはいえ、このように分別管理先まで公表している海外FX業者には安心感がありますよね。
分別管理を行っている海外FX業者こそ、どれだけ詳しい情報を開示しているかを入念にチェックしてください。
日本人スタッフは在籍しているか
日本人スタッフがどれだけ在籍しているかも、海外FX業者の安全性を測る指標の一つと言えるでしょう。
というのも、万一海外FX業者が倒産した際には、補償およびそのための手続きなど問い合わせるべきことが多々出てきます。
そんなとき、日本語が通じないFX業者だと正確なコミュニケーションが取りにくく、手続きが滞ってしまうかもしれません。
日本人スタッフが多い業者であれば言葉の壁はありませんので、手早くスムーズに手続きを完了でき非常に安心です。
また、日本人は外国人よりも相対的に「仕事に対する責任感の強さ」「対応の丁寧さ」といった気質が評価されている国民でもあります。
業者が破綻すると給与ストップしてしまう状況になりますが、社員の中にはその時点で業務を放り出して顧客への補償対応を行わない者もいるかもしれません。
日本人スタッフが多い海外FX業者ならば、破綻の際にも最後まで丁寧に対応してもらえる可能性が高いでしょう。
倒産しにくい財務体制になっているか
海外FX業者の安全性を測る上では、そもそも倒産する可能性が低いかどうかもチェックしてください。
倒産リスクの高さの指標の一つは、自己資本規制比率と言われています。
自己資本規制比率 = 固定されていない自己資本の額 / リスク相当額 × 100
企業はこの自己資本規制比率が高いほど倒産しにくいといえますので、この数値が相対的に高い海外FX業者を選ぶと良いでしょう。
海外FXの信託保全に関するよくある質問
最後に、海外FXの信託保全に関するよくある質問に回答していきます。
- 海外FXの信託保全の補償金額の上限は?
- 海外FXの信託保全で補償されるのはどんなとき?
- 信託保全を採用しているFX業者は?
- 海外FXの信託保全と分別管理との違いは?
- 分別管理しかない海外FX業者はおすすめしない?
- ThreeTraderに信託保全はある?
- 海外FXの信託保全で補償される上限額は?
-
単に信託保全といっても、補償される額は海外FX業者によってさまざまです。
例えば、AXIORYで補償されるのは預け資産全てではなく入金した額のみですし、投資家補償基金(ICF)で補償されるのは最大で2万ユーロ(約250万円)まででしたね。
万一海外FX業者が倒産した際に1円も失わないよう備えるならば、口座残高が補償上限額を超えないようこまめに出金するなどの対策を意識しましょう。
海外FX業者 保証金額 AXIORY 全額保証 XM 全額保証 Exness 2万ユーロ FXGT 100万ユーロ Tradeview 35000ドル HFM 500万ユーロ FXPro 2万ユーロ 海外FXの信託保全上限額 - 海外FXの信託保全で補償されるのはどんなとき?
-
信託保全で補償されるのは、資金を預けている海外FX業者が倒産してしまったときです。
ですが、安全性の観点から考えれば、そもそも預け先の海外FX業者が倒産しないことが一番でしょう。
気になる海外FX業者があれば、そこが健全かつ堅実な経営を行っていて倒産リスクが低いことも確認してください。
- 信託保全を採用しているFX業者は?
-
国内FXでは日本の法律により全業者が信託保全を行っていますが、海外FXで信託保全を行っている業者は非常に少数です。
信託保全を採用している海外FX業者一覧- AXIORY(アキシオリー)
- Tradeview(トレードビュー)
ただ、信託保全を行っていなくても、それに近い仕組みで資金管理を行っている海外FX業者は多くありますので、極度に心配することはありません。
例えば、投資家補償基金(ICF)や投資家資金補償保険では、ファンドや保険会社が顧客へ直接補償を行います。
また、信頼性の高いライセンスを保有する海外FX業者なら、そのライセンスの運営元機関が顧客への補償を行ってくれるため、十分に安心できる取引環境といえるでしょう。
- 海外FXの信託保全と分別管理の違いは?
-
信託保全と分別管理は、業者が運営資金と顧客資金とを分けて管理する点では同じです。
違いは、信託保全では顧客資金を管理するのは信託銀行など外部の第三者であり、分別管理の場合は業者自らが顧客資金の管理者となる点といえるでしょう。
したがって、分別管理では顧客資金を握っているのが業者自身のため、業者が破綻した際に補償してもらえない可能性がゼロではありません。
ただ、分別管理といっても信託保全に近い仕組みをとっている業者もありますので、気になる海外FX業者が分別管理だったとしても、仕組みをよく調べてみることをおすすめします。
- 分別管理しかない海外FX業者はおすすめしない?
-
危険性が高いといわれる分別管理でも、顧客資金の管理に他業者との共同口座を使うことで、自社以外の監視下のもとで管理している海外FX業者もあります。
つまり、その場合は顧客資金が第三者の目からもチェックされていますので、信託保全と同等の安全性があるといえますね。
また、資金管理方法が分別管理だったとしても、信頼性の高い金融ライセンスを保有している海外FX業者ならば経営の健全性が証明されています。
したがって、そうした海外FX業者ならばそもそも倒産リスクが極めて低いといえますので、安心してトレードできるでしょう。
- ThreeTraderに信託保全はありますか?
-
ThreeTraderは信託保全を採用していません。
ThreeTraderは、分別管理で顧客資金を管理しています。
海外FXの信託保全まとめ
海外FX業者の資金管理方法には、信託保全をはじめさまざまな方法がありましたね。
- 信託保全
- 分別管理
- 投資家補償基金(ICF)
- 顧客資産保護ルール(CASS)
- 投資家資金補償保険
信託保全といえば安全性が高いのは確かですが、補償条件や補償上限額には気をつけたいところです。
また、信託保全ではないからといって危険なわけではなく、見てきたとおり信託保全に近い仕組みで管理および補償を行う資金管理方法もたくさんありました。
海外FXの資金管理体制の良し悪しは、一概に信託保全を行っているか否かで判断するのではなく、その仕組みを深く調べてみることをおすすめします。
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