SEOで高い順位を取るためには、質の高いコンテンツを作る以外にもさまざまな対策方法があります。
その中でも重要とされているのが、自社サイトへの被リンク対策。
被リンクを取ることで高順位を取りやすくなったり、場合によってはサイト全体の記事順位が一気に上がったりすることもあるため、必ず実践しておきたい対策です。
しかし被リンクの中にも、取得しておきたい質の高い被リンクと取得すべきではない被リンクが存在し、それを判断する力も必要です。
この記事では良質な被リンクの特徴や、その取得方法について解説していきます。
良質な被リンクを増やしてSEOで高順位を取るためにも、ぜひ参考にしてみてください。
それではまず始めに被リンクとはそもそも何かについてみていきましょう。
被リンクとは何か
被リンクとは一言でいうと、Dofollow属性で自社メディアが他ドメインに掲載されるリンクのことを指します。
例を出してみていきましょう。例えば自社で運営している「メディアA」というメディアと、他社が運営する「メディアB」というメディアがあったと仮定します。
このとき、メディアBにメディアAのURLがDofollowで掲載された場合、そのリンクを被リンクといいます。
またリンクを掲載したメディアBにとって、掲載したメディアAのURLを発リンクと呼びます。
URLを掲載する側(メディアB)にとって、掲載したリンクは発リンクと呼び、リンクを掲載された側(メディアA)は掲載されているリンクを被リンクと呼びます。
以上が被リンクとは何かについてです。
またここで念の為、「Dofollow」と「Nofollow」の違いについてもみておきましょう。
Dofollowリンク、Nofollowリンクとは何か
Dofollow、Nofollowそれぞれの属性が付与されたリンクは大まかにいうと下記の通りです。
- Dofollow:リンク先のウェブサイトへサイトパワーやページパワーを渡している状態のリンク
- Nofollow:リンク先のウェブサイトへサイトパワー等、一切のパワーを渡さない状態のリンク
上記2つの違いから、被リンクを集めるにあたって被リンク獲得を予定している媒体がDofollowでリンクを掲載しているかどうかは必ず確認しておくと良いでしょう。
もしNofollowであれば、メディアパワーなどの恩恵を受けることができず、意味がなくなってしまいます。
被リンク施策を進める際には、必ずDofollowリンクを増やすようにしましょう。
また無料で活用できるGoogleの拡張機能で「NoFollow」というツールがあります。
これを利用することで、一目でDofollowかNofollowかの判断ができるようになるので、ぜひ導入しておくと良いでしょう。
下記画像の右上部分のように、点線で囲まれているリンクはNofollowであることを示しているため、被リンク施策を進めやすくなるでしょう。
なぜ被リンクを増やすことが重要なのか?
被リンクを増やすことが重要な理由は、端的にいうと「記事が高順位を取りやすくなるため」です。
しかし、なぜ被リンクを増やすことによって順位を取りやすくなるのでしょうか。
その理由は主に下記3つが挙げられます。
- 被リンクにより、ドメインパワーが向上しGoogleに評価されやすくなるため
- 「質の高い被リンク」を受けることにより、サイトEATが強化されたとGoogleに判断されやすくなるため
- さまざまなドメインから被リンクを受けることにより、クローラビリティが向上するため
これらの理由を見ると、やはり被リンク施策はSEOをしていくうえで非常に重要ということがわかるでしょう。
ではより具体的に被リンクを増やすことによる効果についてみていきます。
被リンクを増やすことによる効果
被リンクを増やすことが重要な理由を上記で紹介しましたが、それらをもとに被リンクを増やすことによる効果についてもみていきましょう。
ドメインパワーの向上で順位が取りやすくなる
Dofollowで被リンクを受けると、発リンク先のドメインパワーなどを一部もらうことができます。
ドメインパワーとは、簡単にいうとそのドメインの強さを表す指標であり、これが高いほどGoogleから良い評価を受けやすいと考えられています。
ドメインパワーはいわばそのドメインの権威性を表すような指標です。
やはり権威性の高いドメインから発信される情報は正しいものが多い傾向があることから、Googleに評価されやすい傾向があるんですね。
もちろん一概にドメインパワーだけあげれば高順位が取りやすくなるという訳ではありませんが、被リンクの効果としてはこのドメインパワー(権威性)の向上が挙げられます。
被リンクを増やすとE-A-Tの向上につながる
Googleが掲げているSEOの指標の1つとして、「EAT」という指標が存在します。
これは「専門性(Expertise)」「権威性(Authoritativeness)」「信頼性(Trustworthiness)」、3つの頭文字をとって「EAT」と呼ばれています。
被リンクによる効果の1つとして、このEAT向上につながるという効果があります。
被リンクとは基本的に参考になるサイトリンクを引用するケースがほとんどです。
このとき、引用したいリンク先の記事が専門的だったり、有名なメディアであったり、あるいは信頼できるメディアや記事でないと引用はされません。
つまりは被リンクされているということは、発リンク先が参考になると判断していることになるのです。
被リンクを受けているということは、いわば第三者が「参考になる」と判断して発リンクしていると捉えることができるため、GoogleもEATの指標を満たしているとみていると考えられます。
そのため、結果としてサイトのEAT向上につながるというわけです。
被リンクによりクローラビリティ向上につながる
記事で高順位を取るためには、Googleのクローラーに発見してもらう必要があります。
そしてこのクローラーが多く訪れるようなサイトであれば、細かい修正なども即座に発見してもらえて順位の変動が起こりやすくなるでしょう。
その際に大事になってくるのがクローラビリティです。
被リンクを受けると、発リンク先のサイトからリンクを発見したクローラーがリンク先のページを回遊してくれます。
つまり発リンクが多いほど、クローラーが回ってくる可能性が高くなり、結果としてクローラビリティの向上につながるということですね。
こうしたGoogleから記事を発見してもらうためにも被リンクを増やすということは非常に重要といえます。
以上が被リンクを増やすことによる効果です。
しかし、被リンクは多ければ多い方が良いというものでもありません。
中には悪質な被リンクを受けてしまったせいで、逆に順位が落ちてしまったりすることもあります。
そういったことを防ぐためにも、次の項目で良質な被リンクとは何かを判断できる項目について解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
良質な被リンクを増やすためにチェックすべき項目
まず、良質な被リンクの特徴として下記の項目が挙げられます。
- 被リンクを受けるサイトと発リンク先のサイトの親和性が高いか
- 発リンク先のサイトがスパムサイトではないか
- ドメインパワーが強いサイトか
それぞれの項目のより詳しい見方についてみていきましょう。
被リンク先のサイトと親和性が高いか
被リンク先のサイトと親和性が高いほど、被リンクによる影響力は大きくなると考えられています。
具体例を出して考えるとよりわかりやすいでしょう。
例えば自社メディアが金融を扱うメディアと仮定します。
その際、発リンク先のメディアが「飲食店」の場合、その関連性が高いというのは難しいでしょう。
金融を扱っているメディアに発リンクしてもらう場合、理想的な発リンク先は例えばFX会社や投資関連の会社など、金融にまつわるメディアの方が圧倒的に良いといえます。
なぜならGooglのAIがみた際に、親和性の高いメディアから発リンクされているほど適正な判断をしてもらいやすくなるためです。
結局のところ、順位を決定するのはGoogleであるため、金融にまつわる情報を発信しているメディアの場合、その領域で正当な評価をGoogleから受けるためには同じく金融系のドメインから発リンクしてもらった方が良いということです。
被リンク施策を進めるうえで、発リンクしてもらいたいメディアやホームページがあれば、そこが自分の持つページと親和性が高いのかどうか必ずチェックしておきましょう。
ここまで増やしておきたい良質な被リンクの特徴について紹介してきました。
しかし、良質と判断しづらいものの増やしておきたい被リンクもあるでしょう。
そこで、獲得しない方が良い被リンクの特徴についても続けて紹介していきます。
早速みていきましょう。
増やすべきではない被リンクの特徴
増やすべきではない被リンクの特徴として下記が挙げられます。
- スパムサイトからの被リンク
- リンクツリーサイトからの被リンク
- 自作自演の被リンク
- お金だけを対価に増やす被リンク
- 明らかに関連性の低いサイトからの被リンク
上記のような特徴を持つ被リンクは基本的に獲得しない方が無難です。
その理由について、それぞれみていきましょう。
スパムサイトからの被リンク
Googleからスパムサイトと判断されたサイトからの被リンクは何もSEO的に影響しないどころか、逆に悪影響を与えて記事の順位を落としてしまうことに繋がりかねません。
スパムサイトかどうかの判断は、スパムサイトをチェックする無料ツールなどもあるのでそれらを活用すると良いでしょう。
またアダルトサイトなどもスパムリンクとして認識される可能性があるので、運営メディアと関係がないのであれば、GoogleSearchConsoleを使ってリンク否認をしておいた方が良いです。
また、意図せずスパムサイトから被リンクを受けている場合もあります。
その場合も必ずスパムリンクの否認をしておきましょう。
リンクツリーサイトからの被リンク
リンクツリーサイトとは、記事がほとんどURLやアンカーリンクだけで構成されたサイトのことを指します。
むやみにリンクだけを掲載しているページはGoogleからスパムサイトと判断されている可能性が非常に高く、そういったサイトからの被リンクは否認しておいた方が無難です。
自作自演の被リンク
ペライチページなどを量産して、そこから被リンクをたくさん獲得するブラックハット寄りの被リンク施策が過去によく行われていました。
現在では、こうしたブラックハット寄りの被リンクを増やす行為はあまり効果が期待できません。
そもそもペライチページはドメインパワーが低かったり、コンテンツが少ないことによりクローラビリティが低かったりするため、あまり被リンク効果を見込めないのが実情。
加えてGoogleが自作自演と判断することができた場合、さらに評価をサイトの評価を落とすことに繋がりかねません。
まだ立ち上げた段階のページでテストしてみるのは良いかもしれませんが、ある程度運営しているメディアでは行わない方が良い施策といえます。
お金だけを対価に増やす被リンク
Googleのポリシーとして、お金を使って獲得した被リンクはペナルティ対象といわれています。
そもそもGoogleの理念は検索をしたユーザーが満足するような検索結果を表示することなので、お金を使って検索結果をコントロールできるのであれば理念に反しますよね。
そのためお金だけを対価として増やす被リンクは悪質なリンクと判断される可能性があります。
お金をたくさん使って、あまり意味のないリンクをたくさん集めるような施策は行わない方が良いでしょう。
明らかに関連性の低いサイトからの被リンク
良質な被リンクの特徴は「運営メディアと親和性の高いメディアからの被リンク」でしたが、逆に関連性の低いサイトからの被リンクは良い影響を与えない可能性があります。
とはいえ、自然に関連性の低いサイトから被リンクされるケースも多々あります。
そうした場合は初リンク先がスパムサイトからでない限り、リンク否認をする必要はありません。
あくまで、自分から被リンクを増やしにいく場合に関連性の低いサイトをターゲットとして被リンクを増やすことは避けた方が良いと考えておきましょう。
関連性の低いサイトから被リンクを集めるのであれば、1本でも良いので関連性の高いサイトから被リンクをしてもらったほうが、効果が高い場合も多々あります。
以上が、増やすべきではない被リンクの特徴です。
こうした特徴をおさえながら被リンクを増やしていき、ドメインパワーの向上・EAT向上を目指していきましょう。
ここまでで獲得すべき被リンクと、獲得すべきでない被リンクの特徴について理解できたのではないでしょうか。
次からは具体的に被リンクを獲得するための方法について紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
良質な被リンクを増やすための手法4選
良質な被リンクを増やすための手法として下記4つが挙げられます。
- 良質なコンテンツを作成して、高順位をとる
- 寄稿などを用いて被リンクを獲得する
- プレスリリースなどを活用して、被リンクを増やす
- 営業をして被リンクを獲得する
被リンクを獲得する手段として、大抵上記の4つが挙げられますがより具体的なアクションとして何をすれば良いのかいまいちピンと来ないかもしれません。
そこでそれぞれについてより詳細に、深ぼって解説していきます。
良質なコンテンツを作成して、高順位をとる
良質なコンテンツを作成して、ある程度高い順位を取ることができれば、他メディアから引用の形で被リンクをもらえる可能性が非常に高くなります。
つまり、多くの人の目に触れるような面を抑えることができれば、被リンクが集まる可能性もぐっと高くなるということですね。
「それなりに高品質なコンテンツを作っても順位が取れないから被リンクを集めているんだけど…」
そう考えている方は次の見出しを参考にしてみてくださいね。
この施策は、ある程度順位がつきやすいようなメディアを運営している人向けの施策となります。
ただし面を抑えるという意味では、TwitterなどのSNSを活用して記事を紹介し、そこからの流入により被リンクを獲得するという手法に転化することもできます。
必ずしもSERPsだけで戦う必要はないので、記事が多くの人の目にとまるような箇所で露出するのが良いでしょう。
寄稿などを用いて被リンクを獲得する
特に情報メディアなどでは寄稿記事を募集しているメディアがあります。
こうしたメディアに寄稿記事を作成して紹介してもらうことで、被リンクを獲得できるケースが多々あります。
ただし、注意点として寄稿先のメディアが自社と親和性が高いかどうか判断するようにしましょう。
プレスリリースなどを活用して被リンクを増やす
面を抑えるという点では1つ目の手法に似ていますが、プレスリリースを活用してさまざまな人の目にとまるようにして被リンクを増やすという手段もあります。
ただし、プレスリリースに載せる内容はある程度考える必要があることに注意。
プレスリリースをみた人が他の人にも教えたいと思ったり、メディアに引用してみたいと思う内容でプレスリリースをした方が圧倒的に効果が高いでしょう。
例えば、カオスマップの作成をしてプレスリリースで投稿したり、会社がサービスを運営しているのであればそのサービスのプレスリリース発表をしたりする方が拡散力が高くなると考えられます。
プレスリリースでの被リンク獲得は割と有名な手段ですが、どうすれば拡散されやすくなるのかまで深ぼったうえで投稿するようにしましょう。
営業をして被リンク獲得をする
日本ではあまり一般的ではない手法かもしれませんが、他社のメディアに発リンクしてもらえないか営業をするのも1つの手法です。
その際、発リンクをすることによるメリットなども同時に伝えられるとベストです。
営業が成功しやすい施策として、自社で使っている他社のサービスについての記事などを作成してみるのも1つの手です。
例えば自社がAという会社名、サービス提供をしている会社をBという会社名だと仮定します。
会社Bに対して、サービスを使ってみた感想について記事にしたのでその記事に発リンクしてほしいという要望を伝えれば、被リンクを取りやすくなるでしょう。
なぜなら会社Bは提供しているサービスをもっと世に広めたかったり、顧客を増やしたいと考えており、記事の拡散は会社のためにもなるためです。
このように営業先へ何かしらのメリットを与えられるような状態で被リンク営業をすることで、被リンクを獲得しやすくなるでしょう。
ただメールを送ったり電話をしたりするのではなく、営業先にとってプラスになることはないか考えたうえで施策を進めるようにしましょう。
最後に獲得した被リンクの確認方法についてもみていきましょう。
被リンクの確認方法2選
主な被リンクの確認手段は下記2つが挙げられます。
- GoogleSearchConsoleで確認する方法
- Ahrefs(エイチレフス)を使って確認する方法
上記以外にもいくつか手段はありますが、上記がSEOで代表的な確認方法です。
被リンク確認をすることでスパムサイトからリンクを受けていないかなど、マイナスな被リンクがないかをチェックすることができます。
サイトの評価を外部要因で落とさないためにも、月に1回以上は確認しておくと良いでしょう。
それでは早速確認方法についてみていきます。
GoogleSearchConsoleで被リンクを確認する手順
SEOを進めていくうえで代表的なツールである「GoogleSearchConsole」。
このツールを入れていない方はほとんどいないでしょう。
早速被リンクを確認する方法についてみていきます。
下記画像のように、左側メニューにある「リンク」をクリック。
右上にある「外部リンクをエクスポート」をクリック、「最新リンク」を取得する。
確認しやすいファイル形式でダウンロードを開始します。
ダウンロードしたファイルを開けば、自社メディアへ発リンクしているメディア一覧が出てきます。
これでどこから被リンクを受けているかを確認することができるでしょう。
続いて、もう1つの被リンク確認ツールである「Ahrefs」についてみていきましょう。
Ahrefsで被リンクを確認する手順
被リンクだけでなく、ドメインパワーについても確認したりサイト分析もできたりする優秀なツールであるAhrefs。
被リンク施策を重点的に行っていく予定であれば、有料プランを契約しておくことをおすすめします。
それではAhrefsを使った被リンクの確認手順についてみていきましょう。
まずはじめに下記画像にあるように左側のメニューにある、「被リンク」を確認。
そうすると現在被リンクされているページと発リンク先が一覧でわかるようになっています。
また左側メニューにある「・New」を確認することで、いつ被リンクを受けたかを確認することもできます。
被リンク施策を行っていつ発リンクが認識されたのかわかるようになっているので、メディアの被リンク獲得がどのように進んでいるかわかりやすくなりますね。
以上が最もメジャーな被リンクの確認方法です。
スパムリンクを見つけたら、「Google公式のリンク否認ツール」を活用して削除するようにしましょう。
まとめ
被リンクを増やすことで起こる効果や、被リンクを増やす方法について紹介してきました。
昨今のSEOではドメインの強さもGoogleの評価基準として大きく影響していることもあり、被リンクを増やす重要性は高まっています。
しかし記事で紹介した通り、ただ被リンクをむやみに増やせば良いというわけではなく、質の高い被リンクを増やすことがとても重要です。
運営しているメディアについてしっかりと理解をしたうえで、どういった被リンクが親和性高いのかなど確認して被リンク施策をうつようにしましょう。
それでも被リンク施策を立てづらいという場合は、競合メディアサイトがどのような被リンクを獲得しているか確認し、真似することから始めるのも1つの手です。
被リンクによりドメインを強化して効率的にSEOができるように進めていきましょう。