海外FXにおけるECN口座とは、取引手数料がかかる代わりに超低スプレッドで取引できる口座タイプのことです。
ECN口座と言われても、よほど海外FXの仕組みや取引方式に詳しい方でなければ、何のことか分かりませんよね。
しかしECN口座について知らないと、FXトレードで稼ぐ大きなチャンスを逃してしまうかもしれません。
そこで本記事では、海外FXのECN口座について、特徴やECN口座を選ぶ際のポイントを徹底解説します。
高スペックの取引環境を使って本気で稼ぎたい方は、ぜひ海外FX業者のおすすめECN口座を活用してみてください。
海外FXでECN口座がある業者一覧
まずは、海外FXでECN口座がある業者を一覧表でまとめたので見ていきましょう。
海外FXでECN口座が利用できるFX業者は、以下の通りです。
海外FX業者 | 口座名 | USDJPY取引コスト | 最低入金額 | 最低取引量 | 最大レバレッジ | ロスカット水準 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
スプレッド (平均) |
取引手数料 (往復) |
||||||
TitanFX (タイタンエフエックス) |
ブレード口座 | 0.3pips | 0.7pips | 200 USD | 1000通貨 | 500倍 | 20% |
Axiory (アキシオリー) |
ナノスプレッド口座 | 0.3pips | 0.6pips | 200 USD | 1000通貨 | 400倍 | 20% |
Tradeview (トレードビュー) |
ILC口座 | 0.2pips | 0.5pips | 1000 USD | 1万通貨 | 200倍 | 100% |
XM (エックスエム) |
ZERO口座 | 0.1pip | 1.0pips | 100 USD | 1000通貨 | 500倍 | 20% |
HotForex (ホットフォレックス) |
ZERO口座 | 0.7pips | 0.8pips | 200 USD | 1000通貨 | 500倍 | 20% |
LANDFX (ランドエフエックス) |
ECN口座 | 0.7pips | 0.7pips | 2000 USD | 1万通貨 | 500倍 | 30% |
FBS (エフビーエス) |
ECN口座 | 0.9pips | 0.6pips | 1000 USD | 1000通貨 | 500倍 | 20% |
TradersTrust (トレイダーズトラスト) |
プロ口座 | 0.4pips | 0.6pips | 200 USD | 1000通貨 | 500倍 | 20% |
VIP口座 | 0.4pips | 0.3pips | 20000 USD | 1000通貨 | 200倍 | 50% |
一覧表からも分かるように、海外FXのECN口座ではスプレッドとは別に取引手数料がかかります。
ただし、いずれの海外FX業者でもスタンダード口座(STP)口座と比較すると、ECN口座の合計の取引コストは低いことがほとんどです。
海外FX業者のECN口座を選ぶ際には、取引手数料とスプレッドの合計コストを加味して選ぶと良いでしょう。
また、ECN口座の比較表を見ると最低入金額が総じて高めだと分かります。海外FX業者でECN口座を利用する際は、ある程度の資金を準備しておく必要がありそうですね。
では続いて、上記の各海外FX業者のECN口座の中から、当サイトおすすめの業者と口座タイプを紹介していきます。
海外FX業者のおすすめECN口座をご紹介
当サイトが選ぶ、海外FX業者のおすすめECN口座は以下の通りです。
- Axioryのナノスプレッド口座
- TradeviewのILC口座
- TitanFXのZeroブレード口座
- XMTradingのZERO口座
各FX業者と口座タイプの詳細を順に解説していきます。
Axioryのナノスプレッド口座
口座名 | ナノスプレッド口座 |
---|---|
スプレッド (平均) |
0.3pips |
取引手数料 (往復) |
0.6pips |
最低入金額 | 200USD |
最低取引量 | 1,000通貨 |
最大レバレッジ | 500倍 |
ロスカット水準 | 20% |
Axiory(アキシオリー)では、ECN口座として「ナノスプレッド口座」をECN口座であるナノスプレッド口座は、99.99%という非常に高い約定率を誇ります。
AXIORYの約定率は公式ホームページにて公表もされており、Axioryは海外FX業者としての信頼性の高さも抜群といえますね。
また、Axioryでは顧客資金の管理を第三者に委託する「信託保全」を行っていますので、万一破綻してしまった際に資金返還されますので、とても安心できますよ。
短期トレードにおけるスペックが高く、かつ何よりも安全性の高さを重視したECN口座で取引したい方には、Axioryのナノスプレッド口座がピッタリでしょう。
TradeviewのILC口座
口座名 | ILC口座 |
---|---|
スプレッド (平均) |
0.2pips |
取引手数料 (往復) |
0.5pips |
最低入金額 | 1000USD |
最低取引量 | 1万通貨 |
最大レバレッジ | 200倍 |
ロスカット水準 | 100% |
Tradeview(トレードビュー)は、海外FX業者の中でも特にスプレッドが狭い海外FX業者です。
特に、TradeviewのECN口座であるILC口座の取引コスト(スプレッド+取引手数料)はダントツで安く、FX上級者にとっては非常に利用価値の高い海外FX業者でしょう。
ただ、最低入金額1,000ドル、最低取引量1万通貨は、初心者にはややハードルが高めかもしれません。
とはいえ、十分な投資資金があり取引コストをできるだけ抑えたい方には、TradeviewのECN口座が最もおすすめです。
TitanFXのZeroブレード口座
口座名 | ブレード口座 |
---|---|
平均スプレッド (USDJPY) |
0.3pips |
取引手数料 (往復) |
0.7pips |
最低入金額 | 200USD |
最低取引量 | 1000通貨 |
最大レバレッジ | 500倍 |
ロスカット水準 | 20% |
TitanFX(タイタンエフエックス)では、「Zeroブレード口座」というECN口座を開設することが可能です。
TitanFXのECN口座の最大レバレッジは500倍で、TitanFXの標準口座であるスタンダード口座と変わりません。
多くの海外FX業者では、ECN口座の最大レバレッジは標準口座よりも低めですから、最大レバレッジが標準口座と同じ500倍であるTitanFXのECN口座では、より効率的に資金を増やすことができるでしょう。
また、多くの海外FX業者では取引量に応じ最大レバレッジが低下しますが、TitanFXのECN口座は最大レバレッジが500倍のまま制限されないことも嬉しいポイントですね。
約定力も十分に高く、狙った価格で確実に約定させることができるため、スキャルピングにはとても有利な環境です。
高いレバレッジをかけての短期トレードを行う方には、TitanFXのZeroブレード口座での口座開設をおすすめします。
XM(XMTrading)のZERO口座
口座名 | ZERO口座 |
---|---|
平均スプレッド (USDJPY) |
0.1pips |
取引手数料 (往復) |
1.0pips |
最低入金額 | 100USD |
最低取引量 | 1000通貨 |
最大レバレッジ | 500倍 |
ロスカット水準 | 20% |
XM(エックスエム)のZERO口座は、ECN口座の強みとなる特徴をバランスよく備えた口座タイプです。
ECN口座の中ではスプレッドが広めなものの、約定スピードが非常に早く、スキャルピングなどの短期トレードにおいてはかなり有利になるでしょう。
また、XMは海外FX業者としての運営歴が長く、実績・規模も申し分ありません。
運営歴や知名度の高さを重視してECN口座を選ぶのであれば、XMのZERO口座の右に出るECN口座はないですね。
加えてXMのECN口座は、海外FX業者の中で唯一口座開設ボーナスの対象となっている口座タイプです。
ECN口座でボーナスが利用できるのはXMだけですので、ボーナスを活用したい初心者はXMのZEROを選んでおきましょう。
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以上、当サイトが選ぶ海外FXのECN口座おすすめ業者を紹介させていただきました。
続いて、そもそも自分に合ったECN口座を選ぶためポイントはどこなのか、一緒に確認していきましょう。
海外FX業者のECN口座を選ぶポイントを解説
この章では、海外FX業者のECN口座を選ぶポイントとして、以下の4つを紹介していきます。
- 取引コスト(取引手数料+スプレッド)の安さ
- 最大レバレッジ・最低入金額・最低取引量などの取引条件
- 金融ライセンスの信頼性や顧客資金の管理方法
それでは、順にご覧ください。
取引コスト(取引手数料+スプレッド)の安さ
海外FX業者のECN口座を選ぶには、まず取引コスト(取引手数料+スプレッド)の安さに着目しましょう。
海外FXの取引にかかるコストは主にスプレッドですが、ECN口座では取引手数料もかかります。
そのため海外FXのECN口座の取引コストは、「スプレッド+取引手数料」となります。
スプレッドに加えて取引手数料もかかるとなると、ECN口座では取引コストが高いと思われるかもしれません。
しかし、どの海外FX業者でもECN口座は他の口座タイプよりもスプレッド・取引手数料ともに低めとなっており、取引コストを抑えることができます。
そんなECN口座の中でも取引コストの安さは業者ごとに差がありますので、頻繁に取引を行う方であれば、なるべく取引コストの安いFX業者のECN口座を選ぶと良いですね。
最大レバレッジ・最低入金額・最低取引量などの取引条件
海外FX業者のECN口座を選ぶ際には、最大レバレッジ・最低入金額・最低取引量などの取引条件にも注目しましょう。
ほとんどの海外FX業者では、ECN口座の最大レバレッジは他の業者よりも低めに設定されています。
ハイレバレッジを強みとする海外FX業者ほど最大レバレッジの高さを全面にアピールしますが、それが適用されるのは多くの場合ECN口座ではなくスタンダード口座ですので気をつけましょう。
また、どの海外FX業者でもECN口座の最低入金額・最低取引量は高めに設定されている傾向にあります。
せっかく開設しようと思った海外FX業者のECN口座が、実は資金的なハードルが高くて開設できなかったとなればがっかりですよね。
ECN口座を選ぶにあたっては、最低入金額・最低取引量のチェックも真っ先に行いましょう。
金融ライセンスの信頼性や顧客資金の管理方法
海外FXでECN口座を選ぶ際は、金融ライセンスの信頼性や顧客資金の管理方法に着目することも大切です。
信頼性の高い金融ライセンスを保有している海外FX業者であれば、厳格な組織によって経営の健全性や財務基盤の強さを保証されていますので、破綻の確率も極めて低いといえるでしょう。
海外FXで、特に信頼性が高いといわれる金融ライセンスは以下の通りです。
- 英国(FCA)
- キプロス(CySEC)
- ケイマン諸島(CIMA)
また、海外FX業者が万一破綻してしまった場合に備えて、どのような資金管理方法を採用しているかも確認しておきましょう。
顧客資金が海外FX業者自身によって管理されていると、破綻時に資金を業者に持ち逃げされてしまうリスクがゼロとはいえません。
しかし海外FX業者の中には、この顧客資金の管理を信託銀行などの第三者に委託する「信託保全」を行っている業者もあります。
信託保全を行っているような業者であれば資金返還における不安もありませんから、ECN口座を開設する前には海外FX業者の資金管理体制もチェックしておきましょう。
以上、海外FX業者のECN口座を選ぶポイントを紹介させていただきました。
続いて、そもそもの海外FXのECN口座の仕組みについて一緒に確認していきましょう。
そもそも海外FXのECN口座とは?
この章では、海外FXのECN口座について、以下の順で解説していきます。
- ECN口座はNDD方式の一種
- ECN口座とSTP口座の特徴の違い
- ECN口座とSTP口座の仕組みの違い
- ECN口座では取引手数料がかかる
- ECN口座とSTP口座の取引コストの比較例
それぞれ確認していきましょう。
ECN口座はNDD方式の一種
ECN口座の仕組みを理解するには、まず海外FX業者の注文方式であるDD方式・NDD方式について理解しておきましょう。
DD方式(Dealing Desk)では、顧客が出した注文はまずFX業者のディーラーが受け、業者によって通すか否か判断された上でインターバンク市場へ通されます。
業者は顧客の注文を反対売買で受けるため顧客と利益相反の関係になるので、顧客の注文を止めたり、別な価格で約定させていることも考えられ、非常に不透明といえるでしょう。
一方、NDD方式(No Dealing Desk)では、顧客の注文を受けたFX業者はそのままインターバンク市場へ流します。
つまりNDD方式では、DD方式と異なり業者と顧客は利益相反の関係ではありませんので、とても透明性が高く安心できる取引方式といえますね。
このNDD方式はさらに二つの仕組みに分かれるのですが、その仕組みのうちの一つがECN口座です。
ECN口座とSTP口座の特徴の違い
NDD方式はさらにECN方式とSTP方式に分かれますが、まずはそれぞれの特徴・違いを以下の表で確認してみましょう。
口座タイプ | ECN口座 | STP口座 |
---|---|---|
スプレッド | 狭い | やや広め |
取引手数料 | あり | なし |
約定力 | 相場が不安定な時でも高い | 全体の取引量が少ない場合は高い |
最低入金額 最低取引量 |
高い | 低い |
透明性 | 非常に高く、板情報が見れる | 並み~低い |
ご覧の通り、同じNDD方式とはいえECN口座とSTP口座とは5つもの項目において違いがあるようですね。
では、こうした違いはどのような仕組みによって生じるのでしょうか。
続いて、ECN口座・STP口座それぞれの仕組みを確認してみましょう。
ECN口座とSTP口座の仕組みの違い
ECN口座では、顧客の注文は直接インターバンク市場に流れ、インターバンク市場に参加している顧客の注文同士がマッチングして約定されます。
ここでの海外FX業者の役割は、顧客の注文には介入せずリクイディティプロバイダー(金融機関)が開示する価格とマッチングさせるだけです。そのためスプレッドは当然安く済ませることができます。
ECN口座にある取引手数料とは、海外FX業者がインターバンク市場にアクセスするための費用のことで、スプレッドに上乗せされて支払う仕組みとなっています。
一方でSTP口座では、顧客の注文は「海外FX業者を経由して」リクイディティプロバイダーから提示された最適なレートとマッチングすることになります。
具体的には、STP口座では顧客の注文は一旦海外FX業者の中にとどめられ、その後システムによって自動的にマッチングされます。
STP口座では海外FX業者が仲介に入っていますので、ECN口座のように完全に透明性が高いとはいえません。
しかしSTP口座では、DD方式のように業者が顧客の注文に対して反対売買を行い利益相反の関係にあるわけではありませんので、約定拒否やレート操作をされる心配はないといえるでしょう。
ECN口座では取引手数料がかかる
一般的な海外FXでの取引コストはスプレッドですが、ECN口座ではスプレッドの他に取引手数料がかかります。
- STP口座:スプレッド
- ECN口座:スプレッド+手数料
ECN口座ではスプレッドに加えて取引手数料も払うことを考えると、取引コストが高いのではと思いますよね。
ですが、ECN口座ではSTP口座に比べてかなり狭いスプレッドとなっていますので、取引手数料を合算してもSTP口座より安い取引コストになりますよ。
ECN口座とSTP口座の取引コストを比較
ECN口座とSTP口座の取引コストの違いを、XMのECN口座・STP口座を例にして比較してみましょう。
例えば、USD/JPYで取引を行った場合、ECN口座・STP口座ではそれぞれ以下の取引コストがかかります。
口座タイプ | ECN口座 | STP口座 |
---|---|---|
平均スプレッド | 0.1pips | 1.8pips |
取引手数料 (往復) |
1.0pips | なし |
取引コスト | 1.1pips | 1.8pips |
ご覧の通り、取引コスト合計ではECN口座の方が安くなりますね。
今回は、XMのECN口座・STP口座で比較しましたが、基本的にはどの海外FX業者でもECN口座のほうが取引コストが安くなります。
海外FX業者で口座開設する際には、実際に取引コストを計算してみましょう。
以上、海外FXのECN口座について解説させていただきました。
ECN口座の概要について見てきたところで、次章からは海外FX業者のECN口座のメリット・デメリットを整理していきましょう。
海外FXのECN口座のメリット
まずは、海外FXのECN口座のメリットから解説していきます。
海外FX業者のECN口座のメリットは、以下の通りです
- 取引の透明性が高く約定拒否やリクオートの心配はない
- 取引コスト(取引手数料+スプレッド)を抑えられる
- スキャルピングが禁止されていない
- 約定スピードが速い
- 板情報を確認できる
それぞれのメリットを解説していきます。
取引の透明性が高く約定拒否やリクオートの心配はない
ECN口座のメリットとしてまず挙げられるのは、取引の透明性が高く約定拒否やリクオート(レート操作)の心配がないことです。
ECN口座では、海外FX業者は取引の仲介に一切入りませんので、約定拒否やリクオートされてしまう可能性はありません。
顧客の注文のマッチングはコンピューターによって自動的に行われるので、海外FX業者が介入する余地はなく、安心してトレードができます。
取引コスト(取引手数料+スプレッド)を抑えられる
取引コストが抑えられることも、海外FX業者のECN口座を使うメリットの一つです。
取引コストがスプレッドのみのSTP口座に対し、ECN口座ではスプレッドに加えて取引手数料もかかるため、取引コスト全体では一見高いように思われますよね。
ですが前述の通り、ECN口座のスプレッドはSTP口座よりもはるかに狭いため、取引手数料を加えた合計取引コストでは実はECN口座の方が安いのです。
スキャルピングのように頻繁に取引を行う場合には、ECN口座を使うことで大幅にコストを削減できるでしょう。
スキャルピングが禁止されていない
海外FXのECN口座では、スキャルピングが禁止されておらず、気にせずトレードができるのもメリットとして挙げられます。
海外FX業者が取引の仲介に入るSTP口座の場合、スキャルピングのように短時間で頻繁に注文が飛んでくるとFX業者は処理しきれません。
したがってSTP口座などでは、スキャルピングが禁止されていることが多い傾向にあります。ですがECN口座での注文に対しては海外FX業者が仲介に入りませんので、多くの注文が来ても問題ありません。
なにより、ECN口座では顧客が取引をすればするほど海外FX業者にとっては収益が増えますので、スキャルピングはむしろ歓迎されているといって良いでしょう。
約定スピードが速い
約定スピードが速いことも、ECN口座のメリットの一つです。
STP取引では、顧客の注文のマッチングは海外FX業者が行いますので、約定まではややタイムラグが発生してしまうのは致し方ないところでしょう。
しかし、ECN取引では顧客の注文のマッチングは機械によって自動的に行われますので、非常に速いスピードで約定することができます。
約定スピードの速さは、小さい利幅を狙うスキャルピングのような短期売買ではとても有利になるでしょう。
板情報を確認できる
ECN口座では、板情報を確認できることもメリットの一つとして挙げられます。
※AxioryのcTraderで見れる板情報
それぞれの価格に対して入っている売り注文・買い注文の量を表示する掲示板のこと。
板情報を見ることで次のトレンドの方向性を予測することができる。
例えば、ある価格に対して買い注文が多く入っていればチャートはその後上がる確率が高くなります。一方、チャートが上昇トレンド中でも売り注文が多くなった場合は、近々下落トレンドに転換していくことが予想できるでしょう。
ECN口座で板情報を表示できるのは、注文のマッチングをコンピューターが行い、サーバーが各価格の注文量を瞬時に割り出すことができるためです。
一方、STP口座では顧客の注文を海外FX業者がマッチングしていますので、このようなリアルタイム情報を提示することができません。
板情報があればチャートの動きを予測できるので、とても有利にトレードを進めることができるでしょう。
以上、ECN口座のメリットを紹介させていただきました。
今度は逆にデメリットについても見ていきましょう。
海外FXのECN口座のデメリット
ECN口座のデメリットは以下の通りです。
- 取引手数料が発生しコスト計算が手間
- 最大レバレッジが低いECN口座が多い
- 最低入金額が高く最低取引量が大きい
- ボーナスキャンペーン対象外であることが多い
では各デメリットを見ていきましょう。
取引手数料が発生しコスト計算が手間
取引手数料が発生しコスト計算が手間な点は、ECN口座のデメリットです。
海外FX業者のECN口座では、取引手数料が発生するため取引コストの計算が手間と言わざるを得ません。
前述の通り、ECN口座ではスプレッドに加えて取引手数料もコストとして発生します。
ECN口座の取引コストは、全体としてはスプレッドのみのSTP口座よりも安いのですが、具体的な額を知るには都度計算しなければならないことを理解しておきましょう。
最大レバレッジが低いECN口座が多い
一般的な海外FX業者では、スタンダード口座と比較してECN口座の最大レバレッジが低いことが多いです。
例として、XMTradingの口座タイプごとの最大レバレッジを確認してみましょう。
口座タイプ | 最大レバレッジ |
---|---|
スタンダード口座 (STP口座) |
1,000倍 |
マイクロ口座 (STP口座) |
1,000倍 |
ZERO口座 (ECN口座) |
500倍 |
KIWAMI極口座 (STP口座) |
1,000倍 |
ECN口座であるZERO口座では、最大レバレッジが低いことがわかります。
取引コストが低いECN口座では、顧客にできるだけ多くのトレードをしてもらうことで利益を上げる仕組みになっています。
したがってECN口座では、一回のトレードで大きくレバレッジをかけてトレードする顧客よりも、低めのレバレッジで少ない利益をたくさん積み重ねるタイプの顧客が求められているといえるでしょう。
最低入金額が高く最低取引量が大きい
海外FXのECN口座では、最低入金額が高く最低取引量が大きいこともデメリットとして挙げられます。
顧客に多くの取引をしてもらうことで収益が上がるECN口座にとって、トレード一回あたりの収益を大きく取るために、最低取引量が大きいのは当然といえるでしょう。
資金に余裕がない方にとっては、ECN口座はやや敷居が高い口座かもしれません。
ボーナスキャンペーン対象外であることが多い
ECN口座はほとんどの場合、海外FX最大の魅力の1つであるボーナスキャンペーンの対象外となっています。
ボーナス目的で海外FX業者の口座を開設する際には特に注意しましょう。
海外FX業者のボーナスを活用したい場合は、
- キャンペーン対象の口座でボーナスを受け取る
- ボーナスを使って資金を増やす
- 増やした資金を元でにECN口座を開設する
のがおすすめです。
またXMTradingのZERO口座など、一部口座開設ボーナスの対象となっているECN口座もあるので、海外FX業者選びの際には参考にしてみてください。
以上、海外FXのECN口座のデメリットを紹介させていただきました。
次に、ECN口座がどんな人におすすめなのか一緒に確認していきましょう。
海外FXのECN口座がおすすめのトレーダー
海外FXのECN口座がおすすめなのは、以下のタイプのトレーダーです。
- 海外FXでスキャルピングトレードがしたい方
- 海外FX業者に支払う取引コストを抑えたい方
それぞれ確認していきましょう。
海外FXでスキャルピングトレードがしたい方
スキャルピングなどの短期売買を行う方には、海外FX業者のECN口座がおすすめといえます。
スキャルピングは少額の利益を積み重ねるトレードスタイルですので、狙った価格で正確にマッチングできる約定力の高さは、トレードの成否を大きく左右するといっても過言ではありません。
ECN口座では顧客の注文をマッチングさせるのは海外FX業者ではなくコンピューターですので、約定スピードが速く確実に注文価格で約定させることができますよ。
海外FX業者に支払う取引コストを抑えたい方
取引コストを抑えたい方にも、海外FXのECN口座はおすすめです。
ECN口座の取引コストはスプレッドと取引手数料ですので、取引コストがスプレッドのみのSTP口座よりも割高に感じるかもしれません。
しかし、ECN口座のスプレッドは極めて狭く設定されており、取引手数料と合わせてもSTP口座のスプレッドより低水準となっています。
スキャルピングなどで多くの取引を行う方、また大きなロットで取引をする方には、トレード一回あたりの取引コストの大きさは無視できません。
そんな取引コストを気にされる方々には、海外FXのECN口座はピッタリでしょう。
以上、ECN口座はどんな人におすすめなのかを紹介させていただいました。
海外FXに関連するよくある質問
最後に、海外FXに関連するよくある質問をQ&A形式で解説していきます。
- 海外FXでは口座タイプによって取引方式は異なりますか?
- 国内FXと海外FXの取引方式の違いを教えてください
それぞれを順番に解説していきます。
海外FXでは口座タイプによって取引方式は異なりますか?
結論、取引方式は口座タイプによって異なります。もちろん、FX業者によっても違います。
また、取引方式には大きく2つのタイプが存在します。
- DD方式
- NDD方式
NDD方式には、今回のメインテーマである「ECN方式」と「STP方式」が存在し、これらの各方式も業者や口座タイプによって違います。
国内FXと海外FXの取引方式の違いを教えてください
国内FXでは、DD方式、NDD方式ともに採用しています。しかし、ほとんどの国内FX業者はDD方式を採用しています。
国内FX業者の多くがDD方式を採用している理由は、国内FXのマーケットではスプレッドの狭いFX業者にトレーダーの人気が集まりやすいためです。
国内の大手FX業者の大半はDD方式を採用しています。国内ではDD方式が一般的といえるでしょう、
一方で海外FX業者の多くは、NDD方式を採用しています。NDD方式は国内FXで採用されているDD方式よりも透明性が高く、安全面に優れていることからトレーダーに人気の取引方式です。
海外FXのECN口座まとめ
最後にまとめです。
今回は、海外FXのECN口座について解説しました。
海外FXのECN口座とは、「取引の際に海外FX業者を経由することなく直接取引ができる口座タイプ」です。
そして、海外FX業者のECN口座には以下のようなメリットがありましたね。
- 取引の透明性が高く約定拒否やリクオートの心配はない
- 取引コスト(取引手数料+スプレッド)を抑えられる
- スキャルピングが禁止されていない
- 約定スピードが速い
- 板情報を確認できる
一方、海外FXのデメリットには以下の4つがありました。
- 取引手数料が発生しコスト計算が手間
- 最大レバレッジが低いケースが多い
- 最低入金額が高く最低取引量が大きい
- ボーナスキャンペーン対象外であることが多い
海外FXのECN口座は、最低取引量が大きかったりボーナスキャンペーン適用外であったりと、海外FX初心者の方にとっては、やや縁がないと感じる口座タイプかもしれません。
しかし、ECN口座では取引コストが大幅に安いうえに約定スピードが非常に速いなど、スキャルピングなどの短期売買では圧倒的に有利になるでしょう。
ECN口座は、トレードが好きで多くの売買を行いたい海外FX中上級者の方にはとてもおすすめですよ。
また、海外FXでスキャルピングをやってみたいが資金に余裕がない初心者の方は、まずはSTP口座にてボーナスを活用して利益を稼ぎ、それを元手にECN口座を開設してみると良いでしょう。