売掛金買取サービスとは、昔から欧米の商習慣の中で利用されていたものです。
近年、中小事業者を中心に、日本の商習慣の中でも活発に利用されるようになってきました。
この記事では売掛金買取サービスの特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説。
おすすめの売掛金買取サービスも紹介しているので、債権の売却を検討している方は参考にしてみてください。
おすすめ売掛金買取サービス11選
当社おすすめの売掛金買取サービスは次の11社です。
- アクセルファクター
- ベストファクター
- ファストファクタリング
- 日本トラスト
- QuQuMo
- トップ・マネジメント
- PMG
- GMO BtoB 早払い
- ファクターズ
- ビートレーディング
- 日本中小企業金融サポート機構
アクセルファクター
サービス名 | アクセルファクター |
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運営会社 | 株式会社アクセルファクター |
公式サイト | https://accelfacter.co.jp/ |
買取手数料 | 2%〜 |
入金スピード | 最短2時間 |
利用可能額 | 30万円〜無制限 |
対応ファクタリング | 2社間・3社間 |
個人事業主 | ◯利用可能 |
申し込み方法 | 電話・オンライン |
アクセルファクターは、芸能人のヒロミさんを広告塔に起用している大手のファクタリング会社です。
ファクタリング会社を選ぶ際は信頼性も重要なので、ヒロミさんを起用しているというところでかなり安心感がありますね。
また、売掛金の現金化スピードも早く、申し込みから最短2時間で入金が可能です。
ファクタリング会社の中でもかなり早い部類で、利用者の5割以上に対して実際に即日入金をしています。
手数料は2%〜と、業界最低水準。売掛金の売却可能額も最低30万円からで上限はなし、と広範囲の利用者を受け入れる体制ができています。
ファクタリングの利用が初めてなのであれば、大手の安心感があるアクセルファクターを検討してみてはいかがでしょうか。
ベストファクター
サービス名 | ベストファクター |
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運営会社 | 株式会社アレシア |
公式サイト | https://bestfactor.jp/ |
買取手数料 | 2%〜 |
入金スピード | 最短即日 |
利用可能額 | 30万円〜1億円 |
対応ファクタリング | 2社間・3社間 |
個人事業主 | ◯利用可能 |
申し込み方法 | 電話・オンライン |
ベストファクターは、ファクタリング業界でも大手の会社です。
豊富なノウハウと資金力があるため、10万円以下の小口債権から1億円以上の大口債権まで、対応可能です。
買取手数料も2%〜なので安心。
さらにベストファクターは審査通過率も高い傾向があります。
キャッシュフロー改善に強みがある会社なので、赤字や債務超過状態でも利用が可能です。
現金化スピードも最短で即日実施可能なので、資金繰りに困っている方は利用を検討してくださいね。
ファストファクタリング
サービス名 | ファストファクタリング |
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運営会社 | 株式会社ミラージュ |
ホームページ | http://fastfactor.net/ |
買取手数料 | 1%〜 |
入金スピード | 最短5時間 |
利用可能額 | 10万円〜1億円 |
対応ファクタリング | 2社間・3社間 |
個人事業主 | 利用可能 |
申し込み方法 | オンライン・電話 |
ファストファクタリングは大阪に拠点を置くファクタリング会社。
「迅速」「簡単」「安心」を特徴として掲げており、ファクタリングのプロが対応してくれます。
また、ファストファクタリングは対面契約などは不要でオンラインで完結するのも特徴です。不安な方は対面契約も可能。
さらに、スタッフによるサポートとして財務コンサルティングも実施しています。
ファクタリングは将来の売上を前借りするサービスなので、ファストファクタリングの財務コンサルティングを実施することで将来的な経営悪化を防ぐことができます。
ファストファクタリングは幅広い業種のファクタリングに対応できるので、ぜひ検討してみてください。
日本トラスト
サービス名 | 日本トラスト |
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運営会社 | 株式会社日本トラスト |
公式サイト | https://japantrust.jp/lp/ |
買取手数料 | 2%〜 |
入金スピード | 最短1時間 |
利用可能額 | 10万円〜 |
対応ファクタリング | 2社間・3社間 |
個人事業主 | ◯利用可能 |
申し込み方法 | オンライン・電話 |
日本トラストは審査通過率98%のファクタリング会社です。
10万円〜500万円の売掛金の買取をしており、ファクタリングの会社の中では比較的小口の債権に特化しています。
そのため、売掛金を現金化するまでのスピードも早く最短1時間で完了します。
買取手数料も1%〜と業界最安の水準なので、急ぎで現金が必要な場合は利用を検討してみると良いでしょう。
QuQuMo
サービス名 | QuQuMo |
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運営会社 | 株式会社アクティブサポート |
公式サイト | https://ququmo.com/ |
買取手数料 | 1%〜 |
入金スピード | 最速2時間 |
利用可能額 | 制限なし |
対応ファクタリング | 2社間 |
個人事業主 | ◯利用可能 |
申し込み方法 | 電話・オンライン |
QuQuMoはオンライン完結のファクタリングサービス。
審査書類は請求書と通帳のみというシンプルさで、最速2時間で申込から入金まで完了します。
オンライン完結であることから手数料も1%〜と低い水準を実現。
買取できる債権額にも制限がないので、小口でも大口でも利用することができます。
弁護士ドットコムのクラウドサインを導入していることもありオンライン完結でも安心感はあるので、ぜひ利用を検討してみてください。
トップ・マネジメント
サービス名 | トップ・マネジメント |
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運営会社 | 株式会社トップ・マネジメント |
ホームページ | https://top-management.co.jp/ |
買取手数料 | 3.5%〜12.5% |
入金スピード | 最短即日 |
利用可能額 | 30万円〜3億円 |
対応ファクタリング | 2社間・3社間 |
個人事業主 | ◯利用可能 |
申し込み方法 | オンライン・電話 |
トップ・マネジメントは2009年創業の老舗ファクタリング会社です。
ファクタリング業界には悪徳業者も存在しますが、トップ・マネジメントは経営顧問に元警察官僚の小野次郎氏を招いています。
運営歴と照らし合わせても信頼性は高いと言えるでしょう。
トップ・マネジメントでは、その長年培ってきたノウハウから、ファクタリングの関連サービスを展開しています。
広告・IT企業専門の「ペイブリッジ」、2.5社間ファクタリングと定義している「電ふぁく」、助成金申請とファクタリングを同時に実施する「ゼロファク」など。
これらも経理・財務・経営コンサルティングのノウハウがあるからこそできるのです。初めてのファクタリングなら間違いなくおすすめできる会社なのでぜひ検討してみてください。
PMG
サービス名 | PMGファクタリング |
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運営会社 | PMG株式会社 |
ホームページ | https://p-m-g.tokyo/ |
買取手数料 | 不明 |
入金スピード | 最短即日 |
利用可能額 | 〜2億円 |
対応ファクタリング | 2社間・3社間 |
個人事業主 | ×利用不可 |
申し込み方法 | オンライン・電話 |
PMGは従業員数や支店の数など会社の規模がファクタリング業界トップクラスです。
金融支援・本業支援・財務支援を事業の柱としていて、その一環としてファクタリングサービスの提供をしています。
法人専用のファクタリングサービスのため、個人事業主は使えませんが、その分法人の財務に対するノウハウは蓄積されています。
売掛金の買取率も業界最高水準の98%であり、低い手数料でできるだけ多く現金化したいという需要に応えてくれるでしょう。
GMO BtoB早払い
サービス名 | GMO BtoB早払い |
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運営会社 | GMOペイメントゲートウェイ株式会社 |
ホームページ | https://www.gmo-pg.com/lpc/hayabarai/ |
買取手数料 | 1%〜 |
入金スピード | 最短2営業日 |
利用可能額 | 〜1億円 |
対応ファクタリング | 2社間・3社間 |
個人事業主 | ×利用不可 |
申し込み方法 | オンライン・電話 |
GMO BtoB早払いは、GMOグループの「GMO PAYMENT GATEWAY」が運営するファクタリングサービスです。
法人に特化したサービスのため、個人事業主は利用できなくなっています。
資金化までに最短2営業日要するため、他のファクタリング会社に対してスピードでは劣ってしまいます。
しかし、それを差し引いてもあまり有名ではない会社が多いファクタリング業界においてGMOグループの安心感が何者にも変え難いものです。
それでいて手数料も1.0%〜と最低水準なので、利用する価値は十分にあるでしょう。
ファクターズ
サービス名 | ファクターズ |
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運営会社 | 株式会社ワイズコーポレーション |
ホームページ | https://factorplan.net/factors/ |
買取手数料 | 3%〜 |
入金スピード | 最短3時間 |
利用可能額 | 50万円〜 |
対応ファクタリング | 2社間・3社間 |
個人事業主 | ◯利用可能 |
申し込み方法 | オンライン・電話 |
ファクターズは東京池袋にある株式会社ワイズコーポレーションが運営するファクタリングサービスです。
最短4時間で現金化できるスピードファクタリングが特徴です。
出張費や見積もり、書類作成など初回無料なので余計なコストを削減できます。
また、複数のファクタリング会社で見積もりを取る、相見積もりの利用を歓迎していることから手数料の安さに自信を持っている会社です。
相見積もりをすると、他社よりも手数料を優遇してもらえる可能性が高いので手数料をとにかく下げたい方は利用を検討してみてください。
ビートレーディング
サービス名 | ビートレーディング |
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運営会社 | 株式会社ビートレーディング |
ホームページ | https://betrading.jp/ |
買取手数料 | 2%〜 |
入金スピード | 最短2時間 |
利用可能額 | 無制限 |
対応ファクタリング | 2社間・3社間 |
個人事業主 | ◯利用可能 |
申し込み方法 | オンライン・電話 |
ビートレーディングは、ファクタリング業界でも大手の会社です。
2023年3月時点で、累計買取額は1,060億円に上っています。
大手だからこそ実現できる、手数料率や審査スピード、審査の柔軟性などが魅力です。
ファクタリング会社を探している方は検討してみてください。
日本中小企業金融サポート機構
サービス名 | ファクタリング |
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運営会社 | 一般社団法人日本中小企業金融サポート機構 |
ホームページ | https://factorplan.net/factors/ |
買取手数料 | 1.5%〜10% |
入金スピード | 最短当日 |
利用可能額 | 無制限 |
対応ファクタリング | 2社間・3社間 |
個人事業主 | ◯利用可能 |
申し込み方法 | オンライン・電話 |
日本中小企業金融サポート機構は、名前の通り中小企業や小規模事業者である個人事業主に対して金融領域でサポートを提供している会社です。
最短即日入金でのファクタリングサービスを提供しています。
ファクタリングの他にも金融機関の紹介、助成金や補助金のサポート、M&A、リースバックやクラウドファンディング、事業マッチングなどの業務も行っています。
以上が売掛金買取サービスを提供しているおすすめのファクタリング会社10選です。
続いて、このようなファクタリング会社をどうやって選べば良いのか、その選び方を解説していきます。
売掛金買取サービスとは?
売掛金の買取サービスは、急場の資金需要に対応できる資金調達方法として注目を集めています。
こちらでは、売掛金買取サービスについて、どのようなサービスなのか概要と仕組みを解説していきます。
売掛金買取以外の資金調達方法については以下の記事で紹介しています。
売掛金買取の仕組み:売掛債権を買い取ること
売掛金買取サービスとは、その名の通り企業が保有している売掛金を買取業者に買い取ってもらうサービスのことです。
正確に言うと、業者は売掛金自体を買い取るのではなく売掛債権を買取ります。
売掛債権とは、未払いの売上を回収する権利のこと。つまり、企業が保有している売掛債権を業者に売却することで売掛金を早期に現金化することができる仕組みになっているのです。
また、売掛金買取のことは「ファクタリング」ともいい、ファクタリングを行う業者は「ファクタリング会社」と呼ばれます。
ファクタリングには、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングが存在し、契約に関わる会社は次のように異なります。
- 2社間ファクタリング:「売掛金を売却したい企業」と「ファクタリング会社」
- 3社間ファクタリング:「売掛金を売却したい企業」と「ファクタリング会社」と「売掛先の企業」
次に、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの売掛金買取のフローを解説していきます。
2社間で売掛金売却が完結する場合
2社間ファクタリングは、次の2社で完結します。
- 売掛金(債権)を売却したい企業
- ファクタリング会社
2社間ファクタリングは以下の図のようなフローで取引されます。
- 売掛先企業に商品・サービスを提供し、売掛金(債権)が発生
- 売掛金や請求書を持ってファクタリング会社と契約
- ファクタリング会社から買取代金の入金
- 売掛先から売掛金の振込
- 売掛先から振り込まれた売掛金をファクタリング会社が利用者から回収(振込)
2社間ファクタリングは、「売掛先企業」が取引や契約に関わらないため、売掛金を売却した情報が知られる可能性はほぼありません。
ファクタイング会社にとっては3社間取引より未回収リスクが高いため手数料も高くなる傾向にありますが、上記の理由から3社間よりメジャーなファクタリング方法といわれています。
したがって、「元請けからの支払いサイトが長い」といった場合などに便利なサービスです。
3社間で売掛金売却が完結する場合
3社間ファクタリングは、次の3社で取引が行われます。
- 売掛金(債権)を売却したい企業
- ファクタリング会社
- 売掛先の企業
具体的なフローは以下の図の通りです。
- 売掛先企業に商品・サービスを提供し、売掛金(債権)が発生
- ファクタリング会社と契約(この時に売掛先企業の合意が必要)
- ファクタリング会社から買取代金が振り込まれる
- 請求書の期日に売掛先からファクタリング会社に売掛金の送金
3社間ファクタリングは「売掛先の企業」が契約に関わり、合意が必要になります。
3社間ファクタリングの方が、ファクタリング会社にとって未回収リスクが低いため、2社間ファクタリングより手数料が安いのが特徴です。
しかし、売掛先の企業にファクタリングの利用を知られるため、経営状況が良くないと判断される可能性も考慮するべきです。
ファクタリング会社からすると、売掛先に合意を取れているということがリスクの低下につながるため、2社間ファクタリングより手数料が安くなる傾向があります。
売掛金買取と銀行融資との違い
売掛金買取は負債という形ではない資金調達方法です。
実際にどのような違いがあるのか、銀行融資と比較しながら解説していきます。
まず、ファクタリングと銀行融資との違いをまとめると次の表のようになります。
ファクタリング | 銀行融資 | |
---|---|---|
審査ハードル | 低い | 高い |
審査対象 | 売掛先の信用力 | 債務者の信用力 |
手数料 | あり | なし |
金利 | なし | あり |
調達までの期間 | 即日〜3営業日 | 3週間〜1ヶ月 |
返済期間 | 30〜45日 | 1年〜10年程度 |
上記のように、審査、手数料、調達、返済の期間などに違いがあります。
このような違いが出てくるのは、ファクタリングは債権の売買であり、銀行融資はお金の貸借りなので、そもそもの前提が違うためです。
例えば銀行にとっては融資した資金が回収できるかどうか、じっくり審査する必要があります。一方ファクタリング会社は支払いが決まっている売掛債権を買い取ることから未回収リスクも低くなります。ゆえに、審査のハードルも低くなるのです。
それぞれの違いを鑑みると、ファクタリングは中小零細企業がスポットで利用することがおすすめであり、銀行融資は売上がしっかり立っている企業が長期目線で使うことがおすすめです。
続いて、売掛金買取サービスのメリットとデメリットを解説していきます。
売掛金買取を利用するメリット・デメリット
売掛金買取サービスを利用する場合のメリットとデメリットを紹介します。
売掛金買取サービスのメリット
売掛金買取サービスを利用するメリットは次の通りです。
- 売掛金を早期に現金化できる
- 負債にならないため、返金リスクがない
- 負債ではないので貸借対照表も傷つかない
売掛金を売却する最大のメリットは、支払サイトが長い売掛金を早期に現金化できることです。
これにより、企業のキャッシュフローが改善し、事業運営に必要な資金を確保することが可能になります。
また、売掛金の売却は負債にならないため、返金リスクがないのもメリットです。これは、企業の財務リスクを軽減する重要な要素となります。
さらに、売掛金の売却は負債にならないため、貸借対照表の見え方が悪くなることもありません。
企業の財務健全性を維持できるため、取引先や銀行などからの信頼も損なう可能性は低くなります。
売掛金買取サービスのデメリット
売掛金買取サービスを利用するデメリットは次の通りです。
- 買取手数料が発生する
- 売掛金の額までしか資金調達はできない
売掛金を売却するデメリットとしては、手数料がかかることが挙げられます。
売掛金を買取る企業は、そのサービスの対価として手数料を取るため、売掛金の全額を現金化することはできません。
これは、企業の利益を直接的に減少させる可能性があります。
また、売掛金以上の現金化はできないため、売掛金の額によっては、必要な資金を確保することが難しい場合もあります。
これらのデメリットを理解し、売掛金の売却を適切に活用することが重要です。
売掛金買取サービスの選び方
売掛金買取サービスを利用するとき、「どんな基準でファクタリング会社を選べば良いのか分からない」という方は多くいらっしゃいます。
ここでは、ファクタリング会社をあまり知らない方でも優良会社が選べるように、ファクタリング会社の選び方のポイントを6つ紹介していきます。
買取可能額で選ぶ
ファクタリング会社を見る際は、まず買取可能額を見ましょう。
そもそも自分が売却しようとしている売掛金が、ファクタリング会社の買取額の範囲内なのかどうかを確認してみてください。
例えば、30万円から500万円の債権買取しか行っていないファクタリング会社に1億円の債権の売却をお願いしても、当たり前ですが買い取ってもらえません。
したがって、ファクタリング会社を選ぶ際はご自分の売掛金と、債権買取可能額が合うかどうかを見てみましょう。
手数料率で選ぶ
ファクタリング会社を選ぶ上で手数料率は最も重視すべきポイントになります。
理由は2点あります。
1つ目の理由は、手数料率が低ければ低いほど、現金化できる金額も増えるためです。
例えば100万円の債権を売却したい場合、手数料が10%なら90万円分の現金が手元に入金されます。
一方手数料が20%だった場合は80万円です。このように現金化できる金額に差が生まれます。
また2つ目の理由として、手数料が高いと利益が減少してしまうことが挙げられます。
100万円の売掛金が90万円や80万円になるということは、利益がその分減っているということになるのです。
経営において、利益を残し、会社にキャッシュを貯めていくのは事業拡大や更なる資金調達のために必須。
ファクタリングを利用する場合は、手数料率がなるべく低い会社を選びましょう。
入金スピードで選ぶ
ファクタリング会社の選び方として入金スピードも挙げられます。
ファクタリングは、急ぎの資金需要に対応することができる資金調達方法です。
最近では、ネットバンクなど銀行の即時入金サービスの発展に伴って、ファクタリング会社も即日入金が可能になってきていますが、入金スピードが遅い会社も存在します。
ご自分がいつまでに現金が必要なのか、ファクタリング会社がどれくらいのスピード感で対応してくれるのかは事前に確認しておきましょう。
会社の信頼性で選ぶ
ファクタリング業界はまだ市場が若く、さまざまな会社が存在します。
ここ数年で見ても、ファクタリング業者を装った闇金業者が貸金業法に触れて摘発された実例が数件あるのが実情です。
したがって、ファクタリング会社を選ぶときは信頼性が非常に重要になります。
ファクタリング会社の信頼性を測るためには以下の項目を見るようにしましょう。
- 運営歴
- 会社概要や会社情報の透明性
- 広告塔の芸能人
- Googleレビュー
- 信頼性の高いWEBサイトのランキング
ファクタリング会社の運営歴や会社情報については、ファクタリングのサービスページとは別のコーポレートサイトを見る必要があります。
怪しい業者はコーポレートサイトをそもそも作っていない場合もあるので、注意してください。
また、広告塔に芸能人を起用している会社は、芸能事務所から審査をされている証拠でもありますので一定の信頼があると思って良いでしょう。
償還請求権の有無で選ぶ
償還請求権とは、売掛金の売却を実施した後に、売掛先の企業が倒産した場合にファクタリング会社が買取った債権を無かったことにできる権利のことです。
売掛先が倒産するリスクは低いかもしれませんが、償還請求権があると利用者側にとってリスクになるので「無し」の会社を利用することをおすすめします。
また、償還請求権は実質保証であるため、貸金業の免許を持っていないと付与できないものです。
貸金業の免許を持っていないにも関わらず償還請求権を求めてくる、契約書面に記載がある場合は闇金業者の可能性があるため利用しないようにしましょう。
債権譲渡登記の有無で選ぶ
債権譲渡登記は、登記簿上に債権を譲渡した旨の記録を残すことです。
これをすることにより、債権の二重売却などが発生した時にファクタリング会社が自分に受け取る権利があることを主張することができます。
一方で、登記簿上に債権譲渡の記録を残すと取引先にファクタリングの利用を知られるリスクもあります。
債権譲渡登記をしたからと言って必ずバレる訳ではありませんが、登記費用や印紙代が別途発生することもあり、利用者にとってこの登記はそこまでメリットはありません。
なるべく債権譲渡登記の必要がないファクタリング会社を利用しましょう。
以上が売掛金買取サービスを提供するファクタリング会社の選び方です。
売掛金買取サービスを利用する際の注意点
悪徳ファクタリング業者には要注意
ファクタリング業界には悪徳業者が存在します。
悪徳業者は、経営状況などを見て弱みにつけ込み、法外な手数料を請求したり、貸金業法に抵触する契約を持ちかけてくる場合があります。
悪徳業者の特徴は以下の通り。
- 手数料率が20%以上
- 分割での返済、ジャンプの提案をしてくる
- 「金利」「融資」「担保」などの言葉が出てくる
- 保証料、手付金などの金額が契約に含まれている
- 審査がない
上記をしっかり抑えておけばファクタリングの悪徳業者は見抜けます。
特に、分割による返済や担保、保証を求めてくる場合は貸金業法に抵触するため、悪徳業者の見分け方として有効です。
また、悪徳業者は弱みにつけ込み、あたかも優しく気遣ってくれるかのように接してきます。
全て騙すための策略なので、甘い言葉にはお気をつけください。
手数料率に注意が必要
ファクタリングは貸金業ではないため、手数料率はファクタリング会社が自由に決めることができます。
したがって、20%を超える手数料を請求してくるファクタリング会社も普通に存在してしまっているのが実情です。
ファクタリング手数料は利益を圧迫する要因になるため、低ければ低いほど利用者側にメリットがあります。
手数料相場は2%〜15%ほどです。
もし、見積もりの段階で上記の相場以上の手数料が提示された場合は、他社でも見積もりを取る「相見積もり」をすることでファクタリング会社同士に競争をさせましょう。
そうすることで手数料率は最適な価格まで下げることができます。
債権を売るには審査に通過する必要がある
ファクタリングは売掛金の買取サービスであり、融資ではありません。
しかし、ファクタリングにも審査があります。審査内容は、売掛先の企業がメインです。
というのも、ファクタリング会社にとって重要なのは、「買取った売掛債権がしっかり回収できるかどうか」だからです。
売掛債権が回収できない状況というのは、売掛先の財務状況が良くない場合が多いので、そのような売掛金は敬遠されやすい傾向があります。
一方で、上場企業や名の通った会社相手の売掛金であれば、未回収リスクが低いため、問題なく審査に通る傾向があります。
人柄や経営状況など、利用者に対する審査も多少はありますが、ほとんどは売掛先から回収できるかどうか見られる審査なので、利用者ができるのは書類を用意することですので事前準備を怠らないようにしましょう。
将来の売上の前借りである
売掛金買取サービスを利用するということは、将来に入ってくる売上を前借りするということだと認識しておきましょう。
売掛金買取は非常に便利なサービスです。
しかし、ファクタリングを利用することで将来の売上が入ってこなくなり、その時点でまたファクタリングを利用しなければいけない状況に陥りやすい側面もあります。
売掛金買取サービスを利用する場合は、そのことを事前にしっかり把握し、将来の資金繰りまで考えた上で検討するようにしましょう。
それが難しい場合は、顧問税理士に相談するか、財務コンサルティングができるファクタリング会社の利用を検討してみてください。
以上が売掛金買取サービスを利用する上でのデメリットと注意点です。
利用に際しては、悪徳業者の存在や、手数料や審査、資金繰りのことまで考える必要があると言えます。
それらを加味しても今資金が必要だという場合は、売掛金買取サービスを利用しても良いでしょう。
売掛金買取の活用方法・成功事例
前述の通り、売掛金買取サービスはデメリットや注意点もあるものです。
そのため、すぐ手元に現金が入るだけと思っていると失敗する可能性もあります。
ここでは、どんな状況の時に売掛金買取サービスを利用することが賢明なのか、解説していきます。
利用した方が良いケース
ケース①大型案件を受注したが、資材調達費用が足りない
このケースは、将来的に大きな売上が入ってくることが予想できるにも関わらず、現状の財務状況により受注できない可能性が生じています。
当座の資金不足を乗り越えさえすれば良いので売掛金買取サービスの利用がおすすめできます。
ケース②季節性の商品を販売しているが、シーズン前に資金不足になった
こちらは「お餅」や「ウインタースポーツ用品」のような季節性のある商品を提供している会社が直面する可能性があるケースです。
毎年の傾向から、そのシーズンにどれくらいの規模の売上があるか計算できるため、売掛金買取サービスの利用は向いていると言えるでしょう。
ケース③事故の損害賠償で現金が必要になってしまった
こちらのケースのように急激に現金が必要になってしまった場合も売掛金買取サービスは向いています。
毎月安定した売上があるのであれば、ファクタリングを一時的に利用しても問題ないでしょう。
売掛金買取を利用して成功する企業の特徴
売掛金買取を利用して、一時的な資金需要をクリアすることができれば、それは成功と言えます。
ファクタリングはそのようにスポットで利用すべきサービスです。
実際に売掛金を売却して成功する企業の特徴は以下の通り。
- 毎月安定した売上がある
- 季節性のある商品を扱っている
- 大型案件を受注している
一方で、継続的に売掛金買取サービスを利用しなければいけなくなってしまう場合はあまり良い傾向ではありません。
融資が受けられないのであれば、必要最低限の売掛金買取を利用していくことで立て直しを図るようにしましょう。
以上が売掛金買取の活用方法です。
基本的に企業経営において売掛金買取はあまり利用しないのが好ましいです。
売掛金買取サービスの仕組みとデメリットを理解した上で資金調達が必要であると判断できた場合に利用するようにしましょう。
ちなみに、発注を受けたタイミングで現金化できる注文書ファクタリングというサービスもありますので、必要な方は参考にしてみてください。
売掛金買取に関するよくある質問
売掛金買取に関するよくある質問と回答を紹介します。
売掛金と売掛債権の違いは?
売掛金と売掛債権の違いは以下の通りです。
- 売掛金:将来的に回収できる売上金
- 売掛債権:売掛金を回収する権利
どちらも似たような意味で使われますが、売掛金がこれから回収予定の売上金を指すのに対し、売掛債権はそのお金を回収する権利を指す言葉として使われています。
個人でも売掛債権買取サービスは利用できる?
個人でも売掛金買取サービスは利用できます。
実際に個人事業主歓迎の会社も多いです。
しかし、個人に対する売掛金は買取の対象外になることが多いので事前に把握しておきましょう。
ファクタリング会社が買取ることができるのは、法人に対する売掛債権です。
また、個人事業主お断りのファクタリング会社も存在するので、事前にサービス対象者を見ておくことをおすすめします。
売掛債権の買取は資金調達方法としておすすめできる?
売掛金買取は、資金調達方法の中ではあまりおすすめできるものではありません。
理由は以下の通り。
- 将来の売上を前借りしてしまうため
- 手数料率が高いため
上記の特徴があるため、一歩間違うとファクタリングを利用することが習慣化してしまう可能性があります。
なるべくファクタリングは利用せずに企業経営をしていくのが健全です。
売掛金買取にはどんなリスクがありますか?
ファクタリングには、将来の資金繰りが悪化するリスクがあります。
ファクタリングを利用することで、当座の資金需要に耐えることはできても将来的に経営が悪化する可能性があることも念頭に入れておきましょう。
売掛金を回収できなかったらどうなりますか?
売掛金を買い取ってもらう際に償還請求権なしの契約で買い取ってもらえば、支払いの義務は発生しません。
償還請求権についてはこちらで解説しています。
どのくらいの支払いサイトに対応していますか?
基本は30日から60日ですが、場合によっては120日以上の支払いサイトに対応した売掛金買取サービスもあります。
ケースバイケースなので、まずは見積もりを依頼しましょう。
請求書買取との違いはありますか?
名称が異なるだけで、売掛金買取と請求書買取は同じファクタリングサービスを指すものです。
売掛債権の売却は違法ではないですか?
売掛金の買取・売却は債権の譲渡に該当します。法律で認められている取引であるため、違法ではありません。
第四百六十六条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
引用元:民法 | e-Gov法令検索
ただし、売掛金買取を謳う業者の中には法外な手数料を掲げて違法な取引を行っている会社も見られるため、安易に契約しないよう注意しましょう。
違法な悪徳会社を見分ける方法は以下の記事で解説しています。
おすすめ売掛金買取サービス まとめ
売掛金買取サービス(ファクタリング)について解説してきました。
近年、売掛金買取は利用者が増えてきており、上場企業も参入しています。
一方で、まだまだ新興市場であることも事実です。
売掛金買取サービスは、単純に当座の資金難に対応できるものという訳ではないので、仕組みやメリット・デメリットを事前におさえておくことが重要です。